クラフトレーベルFATの
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object of FAT
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by
Kouhei Ichiyama

 
  fragment of materials/素材の欠片たち 16  sus304の表面  
     
  育てること   
 



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DM

■カブトムシの足を1本1本もぎとりながらはずした。防虫ネットに絡まり息絶えた2匹。カブトムシは小さい頃の憧れだけに、戸惑いがあったが、半年の経験と誰かがやらなくてはの気持ちで、その一匹と感情一緒に真夏のまぶしい空に向かって、できるだけ遠くに放り投げた。そして何事もなかったようにネットのほつれを直して次の収穫のために折り畳んだ。■苗を植えてから、虫やその卵を幾度と無く駆除した。虫や鳥がいなければもっと収穫はある。彼らも生き物だけど、放っておくと作物は全滅する。栽培では、育てることと守ることに多くの時間を費やした。■見上げるほど大きく成長したまだ収穫のできるトマト、トウモロコシ、ナス、キュウリ…、名残惜しいが全てを引き抜く。葉は土に帰し、根は捨てる。根はウイルスが付きやすいからだ。そして、最後に平地に戻す。連作をすると土地がやせて実るものも実らなくなる。すべては来年のための準備だ。■種を植えて、水をやる。それだけでは何も実らない。現実に直面し色々考え、失敗をし、経験を生かす。するとまた新たな問題も現れる。絶えず考えていないと、そして動いていないと前には進まない。それはすべてのことに当てはまる。■私が学ばせてもらったクラスの仲間は私の年齢の半分の若者たちだ。みんな充実感や喜びが言葉から、様子から、感じられた。人は、ものを作ったり育てることに喜びを感じる唯一の生き物だ。机に向かう勉強だけではないことを体験することの大切さを感じた。
    
2010.8.1 寺島トオル

 

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