クラフトレーベルFATの
        アトリエにようこそ

 

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object o FAT
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by Kouhei Ichiyama

   
  fragment of materials/素材の欠片たち 14  天日干しで、浸食され面白く変化した木 。  
     
 
寒さも日々増し、近くの代々木公園の木々も色づき始めている。ところでこの時期、真っ赤な紅葉をみるとよみがえる思い出がある。中学時代、学校内、昇降口に続く小道の朝の掃除当番。掃いても掃いても落ちてくる落ち葉。厳しい先生に、口うるさくきれいに掃きなさいと言われ途方に暮れていた時のできこと。出勤されたの副校長先生が、「きれいだね、少しぐらい残しておいて…」小道にもどした真っ赤な紅葉は今でもはっきり覚えている。そして、その一枚の紅葉は心の中で、年を重ねるごとに美しく輝きを増す。その一瞬が無ければ今の自分はいないかも…。そしてその一瞬の仕草で私の人生が変わった。FATとして私は、そんな一瞬を誰かにに届けられているだろうか?自問自答しつつクリスマス作品の追い込みに入っている。2009年11月寺島トオル   YouTube    
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2009年のクリスマス展は、チェーンソーにチャレンジ。今年は、Hondaのエコランに参加という一大イベントが夏にあり、製作期間が短く新作のアイデア出しに苦戦しました。ホームセンターへ行き、久々にじっくり見たチェーンソーは信じられないデフレ価格?そして、お手軽なマシンになっていて驚かされました。そしてこれまた久々のからだを張っての体当たり制作。彫刻を作る快感を味わいました。出来上がりはケーキ型のキャンドルスタンド。これは昨年のクリスマス展の時から決めていたことです。切り株丸ごとワンピースです!

   
大きなスプーンやフォークのオブジェもケーキに合わせて制作しました。ざっくりとした仕上げが特徴です。
   
    2009XmasDM      
今回チェーンソーで切った材木は、数年前にアトリエの裏山からおろしたシイノキだだ。まだ相模原市に合併する前の津久井郡城山町。本沢ダムがある山の上の金比羅さまの境内で町民の方々が総出で伐採した木をいただいたものだ。境内はおかげで明るいものとなったが、木を倒す大変さを現場のお手伝いをしながら感じた。先頭に立った方は70歳を超えられているそうだったが木のてっぺんでチェーンソー片手で豪快に仕切っていた。一歩間違えば命を落としかねない状況で神聖なひとつの儀式に私には映った。今回、そのシイノキを思う存分に使わせてもらった。